
【レビュー】Huawei MediaPad M5 Pro|クアッドスピーカーで動画に適したAndroidタブレット。iPad(第6世代)とも比較。
今回は、人気ガジェットメーカーHuaweiから発売された最新の10インチタブレット、Huawei MediaPad M5 Proをレビューしていきます。
まとめではiPad(第6世代)との比較についても触れていますので、最後までどうぞ。
✴︎Huawei様にサンプルをお借りしました。
Huawei Mediapad M5 Pro
Huawei MediaPad M5 Proは8インチモデルのM5と同時に5月に発売されたHuaweiのタブレットMediaPadシリーズの最新版です。
Huaweiは最近スマホシェアでAppleを抜くなど非常に勢いのあるメーカーで、AndroidタブレットならHuaweiのMediaPadシリーズというくらい人気のある商品です。
また専用のM-Penというスタイラスペンも付属しています。
こちらは4096段階の筆圧や傾きを検知できるそうです。
iPad(第6世代)と競合
このMediaPad M5 Proの競合はiPad(第6世代)になるでしょう。
おそらくですが、この価格・付属ペンを見る限りiPad Proと競合させようとしたのでは無いかと推察するのですが、3月のバージョンアップによりiPadがApple Pencil対応してしまい競合がiPad(第6世代)になってしまったような感があります。
その比較についても後半に取り上げたいと思います。
同梱品
商品の同梱品は
- M5 Pro本体
- 充電アダプター
- USB-Cケーブル
- イヤホン変換アダプター
という内容になっています。
外観
アスペクト比が16:10なこともあり、第一印象は縦長だなというものでした。(横向きであれば横長)
またロゴとカメラの配置からも分かる通り、タブレットとしては珍しくHuaweiとしては横向きで使う状態を基本の配置として考えているようです。
ですから電源ボタンや音量ボタンも横向きにした時の右側(縦向きにした時の下側)にあり、縦向きが基本の私にとっては違和感を感じる配置となっています。
婉曲部は滑らかなラウンドエッジ加工が施されており、実際の厚みよりも薄く感じることができます。
タブレットは何気に持った時の厚み感が重要なのでこれは嬉しいポイントです。
背面での注目点は上下にびっしりと備えられたスピーカーでしょう。
詳しくは後で触れます。
美しく大きなディスプレイ
またMediaPadシリーズはiPadに勝るとも劣らない美しいディスプレイも特徴の一つです。
最新のM5 Proでも2560×1600、280ppiという非常に美しいディスプレイが搭載されています。
また画像調整アルゴリズムのClariVuやブルーライトカットモードなどが搭載されているなど、映像を楽しむ機能も豊富となっています。
総じて動画などを楽しむ際に重要な画質に関しては大満足の品質と言えます。
スペック:ベンチマーク
タブレットを楽しむ上でスペックも重要なポイントです。
MediaPad M5 Proのスペックは
- オクタコア Kirin 960
- RAM 4GB
となっています。
AnTuTuでベンチマークを取ると以下の通りです。
- 総合:181356
- CPU:61838
- GPU:66159
総合18万越え、GPU6万越えということで通常の作業はもちろんのことながら、重ためのゲームでも快適に遊ぶことができます。
例えば私の好きな荒野行動では全ての設定を最大にすることが可能です。(スペックが足りないと選択できない。)
ほとんどの人は満足できるスペックと言えます。
ちなみにiPad(第6世代)のスコアは20万ほどですので、それと比べるとやや劣るといったところです。
M-pen(Mペン)の使用感
MediaPad M5 Proの大きな目玉であるのがM-penです。
クリップ部分をスライドするとUSB-Cの充電ポートが出てきます。
Apple Pencilと違ってキャップをなくす危険もないし、いい作りです。
実際に書いて見たところ、正直4096段階の筆圧を感知してるとはなかなか思えませんでした。
遅延もそこそこに大きく、ズバリ言えばApple Pencilとは競合できるレベルでは無いと感じました。
M-penは普通のスタイラスよりは最適化されており上質という印象を持ちますが、ApplePencilを初めて使った時のような感動は得られませんでした。
また対応アプリがほぼ純正のみで現状少ないのも難点です。
インターフェース
M5のレビュー記事で書いたのと重なる部分も多いのですが、インターフェース周りについても触れておきます。
USB-Cポートを採用
充電ポートはUSB-Cポートが採用されています。
MacBookやSurfaceなどUSB-Cが多く搭載される中、同じ充電器とケーブルを支えるのは嬉しいポイントです。
またUSB-C搭載で、2.9時間でフル充電という高速での充電も可能となっています。
タブレットはついつい充電を忘れてしまい、いざという時に素早く充電したいという場面が個人的には多いこともあるので、嬉しいポイントです。
大迫力のクアッドスピーカー
外観でも触れましたがスピーカーがびっしり引かれてるのもこの端末の特徴です。
有名オーディオメーカーのハーマンの音響チューニングが施されているなど、音質にもこだわっています。
また上下に2スピーカーずつの計4スピーカーで、かなり迫力のある音声を楽しむことができます。
実際、映画などを見る際はかなり迫力のあるクリアな音声を楽しむことができます。
横向きにした時横長なのも映画には向いていますしね。
このスピーカーについてはかなり高評価なポイントでした。
気になるポイント
主要なポイントについて見てきましたが、それ以外で気になったポイントについて見ておきます。(M5のものとかぶる部分が多いですが。)
Androidであること
iPhoneやMacとの連携ももちろんですが、タブレットとしての最適化という意味では、どうしてもiOSの方が優れているというのが私の見解です。(もちろん賛否あるでしょうが。)
Androidではタブレットに最適化されていないアプリなどが散見されます。
そこまで気になる部分でも無いのかもしれませんが、やはりタブレット端末という意味ではiOSには劣ります。
イヤホンジャック
これまたM5と同じですが、M5 Proにはイヤホンジャックがありません。
iPhoneからもなくなるなど時代の潮流とも言えますが、やはりタブレットはゲームで使う機会などが多く、リアルタイム性が重視される部分も多いので有線イヤホンを使いたい場面も多いです。
もちろんUSB-Cポートとイヤホンジャックの変換アダプタが付属されていますし、それを使えばいいのですが、見た目も同時に充電できないという点も、やはり気になるのは間違いありません。
ボタンの配置
外見の面でも触れたのですが、やっぱりボタンの配置に違和感があります。
横向きを前提としての、カメラやボタンの配置なのですが、縦向きを基本に使う私としては下側に音量や電源ボタンがあるのはどうも慣れませんでした。
好みの問題とも言えるかもしれませんが、一応上げておきます。
まとめ:最新スペックのAndroidタブレットとしてはおすすめなものの、iPadの牙城は崩せなさそう。
ここまでレビューを見てきましたが、縦長のディスプレイ、ハーマンチューニングのクアッドスピーカーなど動画や映画を楽しむのに向いているタブレットだなといったところでした。
特にクアッドスピーカーの迫力はiPadとの比較でも優位性があると感じました。
一方M-penの性能には期待していただけに、ちょっと残念な感はありました。
iPad(第6世代)との比較では厳しい戦いかも
仮にiPad Proとの競合であれば、数万安いのに専用スタイラスも使えるしスペックも悪くないということでいい感じだったと思うのですが、iPad(第6世代)がApple Pencilに対応してしまったことで競合がそちらに移ったことも不運感もあります。
価格は、iPad(第6世代)+Apple Pencilと同じくらいで、本体のスペックもPencilの性能もiPadに軍配が上がっており、なかなか厳しい戦いという印象を持ちました。
差別化という意味では、1世代前のM3 liteシリーズが価格での優位という意味で選択肢に上がってくるのではないかとも思います。(現にAmazonではそちらの方が上位です。)
素晴らしいタブレットで適した人にはおすすめ
と、iPadとの比較ではやや辛口気味でしたが、このタブレットがどうこうよりiPad(第6世代)のコスパが良すぎるといった感じですかね。
とはいえ、もちろんこの商品自体の完成度は高く、適している人には十分おすすめできる端末です。
専用のスタイラスペンを使える最新スペックのAndroidタブレットとしては素晴らしい商品ですし、Androidにこだわりがある人や動画を楽しみたい人、スピーカーにこだわりのある人には十分おすすめできるタブレットです。
ぜひ選択肢の一つとして購入を検討してみてください。
<