
人気端末!【HUAWEI P30 lite レビュー】人気の秘密は?
ファーウェイ(HUAWEI)の「P30 lite」は、発売以降、SIMフリースマホのベストセラーランキングでは常連として、高い人気を誇っています。
取り扱いのあるMVNOが多いのも、その証拠。人気の秘密は、その高いコストパフォーマンスにあると言われています。
では、実際にP30 liteはどの程度、使える端末なのでしょうか。ファーウェイから実機を借り、実力を検証してみました。

普段使いには十分すぎるほどのパフォーマンス
P30 liteはいわゆるミドルレンジのスマホで、販売価格は3万円前後。
販売店によっては、3万円を下回る価格をつけているところも多く、分割払いでなくても買いやすいスマホと言えそうです。
ミドルレンジとは言え、チップセットにはオクタコアの「Kirin 710」を採用。メモリ(RAM)も4GB、ストレージ(ROM)も64GBと、普通に使うには十分なスペックです。

実際、ブラウジングなどの動作は非常にスムーズ。本サイトを表示させ、スクロールしてみても特に動きがカクカクになるようなことはありませんでした。
ミドルレンジモデルでは遅くなりがちな、文字入力アプリの起動や、アプリの切り替えもスムーズ。
高い処理能力を必要とするゲームなどのアプリを使わない限り、ミドルレンジであることを忘れてしまいそうな滑らかさです。
ディスプレイも、6.15インチと大迫力で、解像度もフルHD(2312 x 1080ドット)あるため、映像も比較的精細に写し出すことができます。
有機ELを搭載したハイエンドモデルと比べると、コントラスト比はやや低めで、あっさりとした色合いな印象ですが、
ハイエンドモデルと比べると一段劣ることも事実ですが、CPUも比較的高速。
ベンチマークアプリのスコアもそれを裏付けています。スマホのベンチマークでおなじみの「AnTuTu Benchmark」を使って測定したスコアは、16万点オーバー。ハイエンドモデルには当然ながら及びませんが、2019年に発売されたミドルレンジモデルとしてはまずまずのスコア。
3万円を切る端末としては、十分な性能を発揮しています。

トリプルカメラ搭載で広角カメラで迫力ある写真も撮れる!
ミドルレンジで3万円を下回る価格ながら、トリプルカメラを搭載しているのも、P30 liteの特徴と言えるでしょう。
カメラは標準カメラが2400万画素ですが、それとは別に、800万画素の広角カメラに切り替えて撮影することもできます。
もう1つのカメラは200万画素で、こちらは深度測定用。ポートレートモードで、ワイドアパーチャで撮影するときの背景ボカシに、このカメラを利用しています。

メインカメラと広角カメラで風景を撮ってみましたが、確かにディテールまでしっかり描写されており、色もキレイ。
AIが設定を最適化していることもあって、青空が気持ちよく描写されています。
広角カメラに切り替えると、ダイナミックな構図になり、迫力がアップします。
スペック的には120度で、35mm判換算の焦点距離に直すと約17mm。ただしこちらは、画素数が800万画素とメインカメラより少ないためか、描写力は一段落ちるような印象があります。


ファーウェイが得意とする夜景モードにも対応しています。こちらは複数の画像を合成して、明るさを持ち上げる機能です。
ただし、この機能を使うと、塗り絵感が強い写真になってしまうのが難点。
あまり細部まで拡大してチェックする人はいないかもしれませんが、あくまで等倍で見るなら許容範囲といったところ。
さすがにハイエンドモデルに搭載される夜景モード並みのクオリティでは、撮ることができませんでした。

アパーチャ撮影をオンにすると、前景にのみピントを合わせて、背景をボカすことが可能になります。
ボケ具合は「F値」を調整して変更することもできます。
深度は写真に記録されるため、撮った後にボケを調整したり、ピントを合わせる場所を変えたりといった操作にも対応しています。
これとは別に、ポートレートモードも備えていますが、アパーチャでは、人物以外の被写体も撮ることができ、応用範囲が広い機能と言えるでしょう。
深度測定用カメラを搭載しているだけあって、ボケもキレイに出ています。

便利な機能が多数搭載
パフォーマンスが高く、トリプルカメラが特徴的なP30 liteですが、それ以外にも便利な機能が多数搭載されています。
セキュリティ:指紋センサー/顔認証
まずはセキュリティですが、指紋センサーが背面に搭載されており、手に取ったとき人差し指が自然に当たり、ロックの解除がスムーズに。
机に置きながらロックの解除ができないのは難点ですが、顔認証を併用すれば、ある程度、その問題は解決できます。


デュアルSIM対応
デュアルSIM対応で、au VoLTEに対応している点も評価できます。
2枚のSIMカードを同時に利用できるため、たとえば大手キャリアのSIMカードで通話の待受けをしつつ、割安なMVNOのSIMカードでデータ通信をするといったことが可能。
海外渡航時に、現地のSIMカードと日本のSIMカードを同時に使えるのも、デュアルSIMの便利なポイントです。
au VoLTEにも対応しているため、どの回線を選んでもOKな安心感もあります。

ツインアプリ
1つのアプリで2つのアカウントにログインできるようにする「ツインアプリ」も、便利な機能です。
近い機能を備えたAndroid端末はほかにもありますが、SNSなどで複数のアカウントを使い分けている人には必須の機能と言えるでしょう。

Huawei Share
ファーウェイ端末同士で写真や動画などのデータを高速に転送する「Huawei Share」にも対応しています。
iPhoneのAirDrop的な機能で、徐々にシェアを上げているファーウェイなだけに、出番も増えてくるかもしれません。

Googleのサービスは利用できる
ちなみに、ファーウェイは米国の制裁下にあり、Androidの利用には一定の制限がかかっていると伝えられています。
実際、同社は、海外で発売になった「Mate 30」シリーズなどの新規モデルに、GmailやGoogleマップなどの「GMS(Google Mobile Service)」を搭載していません。
これは、Googleがファーウェイとの取引を禁止されているためです。
P30 liteも同様にGMSが利用できないのでは……と誤解している方もいるかもしれませんが、この端末は制裁発動前にGoogleの認証が済んでいるため、GMSも問題なく利用できます。
アップデートも定期的にかかっているため、ある日突然Googleのサービスが利用できなくなるという心配をする必要はないでしょう。実際、GmailやGoogleマップなどは、レビューした端末でも動いています。

おサイフケータイや防水は非対応
コストパフォーマンスの高いP30 liteですが、おサイフケータイや防水などのいわゆる日本仕様には非対応。
こうした機能を求めるのであれば、OPPOの「Reno A」など、別の選択肢を検討した方がいいでしょう。
一方で処理能力やカメラ性能は高く、デザインも、ミドルレンジモデルにありがちな安っぽさは感じさせない仕上げになっています。
その意味でP30 liteは、取捨選択が上手にできる人にオススメな1台と言えます。
価格
2020年3月27日時点の新規契約・一括払いの税込み価格の一例です。
※価格はキャンペーンなどで変わる場合があります。ご了承ください
Y!mobile | 1万800円 |
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Amazon | 2万5710円 |
BIGLOBE | 2万1120円 |
au ※P30 lite Premium | 2万7600円 |