2015年のiPad mini 4発売から3年半ぶりにリニューアルされた第5世代のiPad miniは、iPhone XS/XS Max/XRと同じ世代のA12 Bionicチップを搭載し、Apple Pencilにも対応するなどパワフルに進化しました。

 

ほとんどのiPadが10インチ以上の大画面を備える中、7.9インチディスプレイのコンパクトなiPad miniは特殊な端末といえます。しかし、だからこそ根強い人気を維持しているiPadでもあります。

 

今回は、この現行iPad mini(以下「iPad mini 5」と表記)のサイズやスペック、価格などの基本情報を改めて振り返るとともに、iPad mini 4と比較した進化ポイントや違いについてまとめていきます。

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iPad miniとは

最初のiPad発売から遅れること2年半、2012年に7.9インチディスプレイを搭載したコンパクトなiPad miniが発表され、持ち運ぶタブレットとして支持されました。

 

翌年の2013年にはディスプレイを高解像度化した「iPad mini Retinaディスプレイモデル」を発表。このモデルは後に「iPad mini 2」に名称変更されます。

 

また、2014年にはTouch IDに対応した「iPad mini 3」、2015年には液晶からカバーガラスまで一体化されたフルラミネーションディスプレイを採用した「iPad mini 4」が発売されましたが、それ以後、新モデルが登場していませんでした。

 

それが3年半ぶりの2019年3月にiPad mini 5が発売されました。
ファンが待ち望んだ新モデル、しかも大幅に機能アップしたとあって好評です。

 

7.9インチのディスプレイはそのまま、重量もほとんど変わりません。片手で使いやすく、さらにApple Pencilに対応したことで、持ち運びながら必要なときにはサッと取り出してメモをするのにちょうどいい端末となっています。

iPad mini 5の基本スペック:サイズ・重量・スペック等

iPad mini 5の基本スペックをiPad mini 4と並列して並べると以下の通りです。

iPad mini 5iPad mini 4
ディスプレイサイズ7.9インチ7.9インチ
解像度326ppi326ppi
ピクセル2,048 x 1,536ピクセル2,048 x 1,536ピクセル
サイズ203.2mm × 134.8mm203.2mm × 134.8mm
厚さ6,1mm6.1mm
重量(Wi-Fiモデル)300.5g298.8g
チップA12 BionicA8
Apple Pencil×
Smart Keyboard××
オーディオ2スピーカー2スピーカー
容量64GB・256GB128GB

サイズの変更はなく、重量はほんのちょっとだけ重くなりました。ディスプレイの解像度は変更ありません。
カラーバリエに関してはmini 4と同じく

  • シルバー
  • スペースグレイ
  • ゴールド

の3色となっています。

iPad mini 5

iPad mini 4との違い

iPad mini

iPad mini 4の発売から3年以上経っていることから、テクノロジーの進歩によって加えられた変更がたくさんあります。

主なものを挙げると

  • パフォーマンスの向上
  • Apple Pencilへの対応
  • ディスプレイの質の向上
  • 容量の選択肢

といったところになります。

パフォーマンスの向上

何と言っても素晴らしいのがパフォーマンスを左右する搭載チップの変更です。mini 4には「A8」チップが、mini 5には「A12 Bionic」チップが搭載されています。

 

末尾の数字だけでも進化が分かると思いますが、具体的にA8の能力を1として比較すると以下の表のようになります。

CPU(性能)グラフィックス
A811
A1239

基本的な処理性能は3倍、3Dゲームなどで重要なグラフィックス性能に至っては、なんと9倍という驚きの進化を遂げています。

 

もちろん前モデルからかなり時間が経ったからという部分はありますが、A12は最新のiPhone XS/XS Max/XRにも搭載されているチップで、通常の使用では、mini 5でスペック不足という局面はないといってもいいぐらいの充実した内容になりました。

 

また「Bionic」が付いているのでAI関連機能に最適化されたチップです。

 

機械学習の処理に使われる「Neural Engine」を搭載したチップで、音声や画像の認識、分析を高速にこなします。

 

前世代のA11 Bionicは毎秒6000億回の演算に対応していましたが、A12 Bionicでは毎秒5兆回と大幅に増えました。そのため、カメラで周囲を認識し、それに合った映像を表示するARを活用したゲームやアプリなどもスムーズに動きます。コンパクトながらパワフルなタブレットに成長しています。

Apple Pencilへの対応

Apple Pencilへの対応も、かなり大きなアップグレードです。

Apple Pencilは非常に滑らかかつ追従性の高いスタイラスペンです。

 

対応モデルが限られていたときは、Apple Pencilを使いたいがために大金を出してiPad Proを購入するという人もいたほどで、お絵かきはもちろん、メモを取ったりPDFに注釈を加えたりするときにも、さらさらと紙の上に書いているように自在に使えApple Pencil、非常に重宝するツールです。
しかしmini 4まではApple Pencilに対応していませんでした。

 

mini 5はそのApple Pencilに対応しました。iPad miniは持ち運びやすいということもあり、メモを取る際にはサッと取り出せて、片手で持ち続けても疲れず相性は抜群です。

 

iPadの側面にくっつけてペアリングや充電ができる第2世代Apple Pencilに対応しなかったのは、やや残念ではありますが、次に紹介するディスプレイのフルラミネーション化で、本当にディスプレイに書いているような直感的な使い心地です。非常に素晴らしいアップグレードとなりました。

※対応しているのは第1世代のApple Pencilです。購入の際に間違えないように注意してください。

ディスプレイの向上

ディスプレイの解像度は変わらないものの、質の面ではmini 4から向上することになりました。

 

  • 広色域ディスプレイ
  • TrueToneテクノロジー

という2種類の技術に対応しました。広色域ディスプレイはその名の通り、色域つまり色の表現がより多彩に行われるもので、mini 4のsRGBよりも25%広い色域を表示できます。

 

True Toneテクノロジーはその場の明るさなどに応じてディスプレイを最適な明るさに調整してくれる機能。画像をより自然に見えるように表示します。

 

また、mini 4から採用されているフルラミネーションディスプレイは、液晶とカバーガラスの隙間がより狭くなり、アイコンには直接触れるような、Apple Pencilでメモをするときは画面に直接書いているような感覚が味わえます。

 

iPad miniのディスプレイはただでさえ、iPadシリーズの中でもトップの解像度を誇るわけですが、さらに改良され見やすく操作しやすくなりました。

容量の選択肢

容量は、特に上限について変更がありました。

mini 4は最終的に128GBモデルしか選べなくなりましたが、iPad mini 5は64GBと256GBの2種類から選べるようになりました。

 

容量の上限が上がったことは、写真や電子書籍、動画等を本体内に保存して楽しみたい人にとっては嬉しいポイントです。

 

写真はクラウドに保存し、動画は見終わったら削除、主にWeb閲覧やライトなゲーム、書類の編集などで使うということであれば64GBでも大丈夫でしょう。写真や動画、リッチなゲーム、音楽などをいつでも楽しめるように手元に保存したいということであれば256GBモデルをお勧めします。

iPad mini 5の価格

最も気になるであろう価格を、Wi-Fi + Cellularモデルや容量の組み合わせも含めて確認しました。

Wi-FiWi-Fi + Cellular
64GB4万5800円6万800円
256GB6万2800円7万7800円

※2019年10月9日時点

 

iPad mini 4が128GBで4万5800円からだったので、容量を踏まえればやや値上がりといったところです。
ただ、これだけのスペック向上があって、ほぼ値段は据え置きなのでコストパフォーマンスは高いといえます。

 

なお、iPad miniは持ち運んで大型のスマートフォンのように使うことも多いので、いつもネットワークにつながっているWi-Fi + Cellularモデルの方が使いやすいです。
Wi-FiルーターにつないだりiPhoneやスマートフォンでテザリングのオン/オフをしたりする面倒がありません。もちろん通信料金が別にかかりますが、画面ロックを解除して、すぐに使えるのは非常に快適です。

 

また、mini 5は通信を介してSIMカードの情報を書き換えられるeSIMにも対応しており、海外で使う場合などは、iPad mini上で通信契約の申し込みをして、すぐにモバイルデータ通信を利用できます。

 

日本でもIIJ(インターネットイニシアティブ)がeSIM用のプランを提供しています。普段使っている回線で通信障害があったときにeSIMで契約している回線を使ったり、データ通信料金を節約したりといった活用が可能です。

 

iPad mini 5は買いなのか

チップはiPhone XS/XS Max/XRと同じレベルで、3Dゲーム、ARを使ったアプリもサクサク動きますし、写真や動画の編集なども問題なくこなせます。
ほとんどの人にとってはオーバースペックなレベルでしょう。さらに、Apple Pencilに対応したにも関わらず、それほど値上がりはせず、長らく待ちわびていたファンに報いるアップグレードとなりました。

 

iPad miniの新作を待っていたという人には、文句なしで「買い」の端末と言えます。

 

ただし、ディスプレイは高解像度とはいえ小さいので、iPadやiPad Air、iPad Proに比べると迫力や臨場感に欠けます。文字もそれらより小さく表示され、見づらさを感じる人もいそうです。大画面派の方は、同じA12 Bionicチップを搭載し、同時に発売されたiPad Airを検討してもいいでしょう。

 

こうしたデメリットはありますが、持ち運ぶには最適なタブレットです。新幹線や飛行機の小さなテーブルにも乗せやすく、大きなタブレットやノートPCを持ち歩きたくない旅行には大活躍します。

 

もちろん、通勤電車内でのウェブやSNS閲覧、メールチェックにもちょうどいいサイズ。書類にApple Pencilで手書きメモを書き込むときにも、コンパクトなので隣の人に迷惑をかけることがなさそうです。

 

今まで10インチクラスのタブレットしか使ったことがないという方も、iPad miniのコンパクトさや使い勝手の良さを、ぜひ体感してみてください。

 

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