2019年10月1日に施行された「改正電気通信事業法」、及び関連する総務省令やガイドライン等によって、「早期解約違約金の上限1,000円」「定期契約の有無による料金差最大170円」等の新ルールと共に、「回線契約セット前提の端末値引きは最大2万円」のルールも開始となりました。

 

これに対して、Softbankは、回線契約を伴わず、他社ユーザーでも利用できるとした「半額サポート+」の提供を開始しました。

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「半額サポート+」のサービス内容を改定

しかし、「半額サポート+」のサービス内容に問題があるとの指摘を受け、サービス名称と一部ルールの改定を行い「トクするサポート」として提供を開始しました。

 

「半額サポート+」の問題とは以下の2点です。

  1. ユーザーが実際に支払う金額は、購入する端末の半額を超えるため、「半額サポート」という名称では、サービス内容との乖離があること。
  2. 半額サポートでは、他社ユーザーも利用可能としながら、販売される端末はSIMロックされており、最短でも101日経過しないとSIMロック解除できず、実質的に他社ユーザーが利用する事ができないこと。

 

こうした指摘を受け、「半額」という文言を除いたサービス名称にし、SIMロック解除についても新たなルールを設けた上で、2019年10月10日以降は「トクするサポート」としての提供が開始となっています。

 

トクするサポートの内容とは

トクするサポートの内容とは
画像出展:softbank.jp

「トクするサポート」の基本的な考え方は、長期(48回)の分割支払い契約を結び、途中で端末を下取りする事で、それ以降の端末代金の支払いを免除するというもので、高額なスマホでも、48回分割にする事で1回(月間)ごとの支払額を少なくする事ができる上、途中25回目以降の任意のタイミングで端末を回収(返却)する事で、以降の支払いが免除されるため、実質的な総支払額自体も半額に近い額になる…という制度です。

 

また、端末代金の他に、「トクするサポート」のプログラム利用料(390円)が、実際に分割代金を支払う2年間毎月課金され、端末代金以外に9,360円が必要となります(この点を実質半額にならないと指摘されました)。

 

上図の事例で言えば、価格が9万6,000円の端末を「トクするサポート」を利用して購入した場合、

  • 48回分割契約時の端末代金の月額支払額は「2,000円」となる
  • 月額2,000円を、分割回数48回の半分の24回分「4万8,000円」を支払う
  • 分割代金2,000円の他に、プログラム利用料390円×24か月必要となる
  • 25回目以降に、プログラムを利用して購入した端末を下取りに出す事で、以降の支払い24回分が免除される
  • 最大24回分の代金支払いが免除されるには、2つの条件がある
    1. 端末が破損・水没・故障等がなく、Softbankが定める査定条件を満たしていること
    2. 次の端末もSoftbankから購入すること(次端末への「買換え」時に適用)

 

なお、トクするサポートでは、24回支払いまで待たず1年での端末買換えも可能ですが、24回分の支払予定額との差額を支払う必要があります(1年経過時点で買い換える場合は、残り12回分。

 

SIMロックに関しては、2019年10月1日以降、トクするサポートを利用して端末を購入した【他社回線の利用者】の場合、クレジットカードでの支払いを条件に、即日「SIMロック解除」に応じるようにルール変更されていますが、今後は「デポジット(預り金)制」を予定していると発表しており、詳細は決まり次第発表されるとのことです。

 

人気機種は実際にいくらの負担で購入できる?

とてもお得に見える「トクするサポート」を使って、人気機種を購入した場合の、実際の支払額をみてみましょう。

人気機種は実際にいくらの負担で購入できる?
画像出展:softbank.jp

2019年新型「iPhone 11 Pro 64GB」モデルの場合、Softbankにおける端末価格は税込みで12万7,200円に設定されています。
これを48回分割で支払う場合の月額負担額は2,650円となります。
最短24回目まで支払った場合の合計負担額は6万3,600円となり、残り24回分6万3,600円が免除となります。
また、合わせてプログラム利用料390円×24か月=9,360円が加算され、合計負担額は7万2,960円となります。

 

Appleローン利用の場合、本体価格10万6,800円+税=11万7,480円に、48回分割支払い時の金利10.6%を乗じた総支払額は「12万9,932円」(Softbankより2,732円高)となるため、Softbankが特段割高な価格設定という事はありません。

 

人気機種は実際にいくらの負担で購入できる?
画像出展:softbank.jp

同様に、iPhone 11 64GBを「トクするサポート」を利用して購入した場合、プログラム利用料を含めた月額負担額は2,250円、24回目支払い後の下取りの場合の、実質負担額は5万4,000円となります。

 

SoftbankのiPhone 11の端末価格8万9,280円に対して、Appleローン48回分割支払い時の総支払額は、9万1,001円となるので、やはり「トクするサポート」を利用した方が、支払総額を少なく抑える事ができます。

 

トクするサポートの対象端末と適用条件・解約方法とは

トクするサポートの対象機種

「トクするサポート」を利用して購入できる端末は以下の通りです。

iPhone・iPhone 11/11 Pro/11 Pro MAX
・iPhone XS/XS MAX/XR/X
・iPhone 8/8Plus
Google Pixel・Google Pixel 3a/3a XL
・Google Pixel 3/3XL
Androidスマホ・Xperia 1/XZ3/XZ2/XZ1/XZs
・AQUOS R3/ZERO/R2/R2 Compact/R Compact/Xx3 mini
・arrows U
・DIGNO J/G/F
・LG K50
・HTC U11
・Huawei Mate20 Pro/Mate10 Pro/nova lite2
・Android One S5/S3
・シンプルスマホ4/3
iPadiPad(第7世代)/iPad mini/iPad Air
12.9インチ iPad Pro(第3世代)/11インチ iPad Pro
12.9インチ iPad Pro/10.5インチ iPad Pro/iPad mini 4
タブレット・LENOVO TAB5/TAB4/TAB3
・MediaPad M3 Lite S
携帯・AQUOS ケータイ3/ケータイ2
・かんたん携帯10/9
・DIGNO ケータイ2/ケータイ
・キッズフォン
・みまもりケータイ4

※2019年10月16日時点

 

対象機種はかなり広範で、特に高額な最新iPhoneやAndroidスマホを購入する際の負担を軽減する事ができます。

トクするサポートの特典の適用条件

トクするサポートの特典利用条件は以下の通りです。

 

  1. 一括払いまたは複数回払いの方法により、指定機種を購入すること。
  2. 購入時点で、旧機種の電話番号または機種契約番号を申告し、本特典の利用申し込みを行うこと。
  3. 新しい機種の購入日が属する月の翌月末までに、旧機種の回収/査定が完了すること。
  4. 回収する旧機種が査定基準を満たしており、なおかつIMEIが確認できること。
  5. 新機種購入の時点で「トクするサポート」プログラムを解約・解除・終了していないこと。
  6. プログラム利用料等、ユーザーが負担すべき債務の支払いを怠っていないこと。
  7. 24ヵ月分のプログラム利用料の全額を払うこと。

トクするサポートの解約方法

トクするサポートは、ユーザーの任意で解約する事ができますが、プログラム特典(端末価格の実質負担減)を受ける事はできず、48回分割で購入した端末代金の残債を支払わなければなりません。

 

つまり、48回分割支払い全額の他に、プログラム利用料分だけ支払額が多くなるので、もし、途中解約する、あるいは、2回目、3回目の端末購入をSoftbankで行わない場合には、トクするサポートの利用はお勧めできません。

 

なお、残債の支払いは、「一括」「分割」が選べるとの事です(サポートにて確認)。

トクするサポート利用時のメリットとデメリット

トクするサポート利用時のメリットとデメリット
画像出展:softbank.jp

トクするサポートは、一見すると非常にお得なプログラムに見えますが、そのメリットとデメリットをまとめてみました。

 

トクするサポートのメリットとは

メリットその1「安さ」

メリットは一目瞭然、「安さ」です。

 

総務省の指導によって、回線契約を伴う端末販売の場合、値引き額の上限は2万円となったことから、Androidスマホに比べて高額な価格設定のiPhoneは、非常に購入しにくくなってしまいましたが、「トクするサポート」を利用する事で、総支払額の実質負担額も半額+αと割安になるのはもちろん、月間の支払額が2,000円程度で済むのは大きなメリットです。

メリットその2「他社回線ユーザーも利用できる」

回線契約が義務ではなくなったため、Softbank以外の通信会社を利用するユーザーでも「トクするサポート」を利用できる事も非常に大きなメリットです。

 

現在、日本では最新iPhoneを購入する方法は2通りしかありません。
1つは、Apple Storeから直接SIMフリー機を購入する方法、そして、もう1つが大手キャリアでSIMロック機を購入する方法です。

 

しかし、「トクするサポート」を利用する事で、格安SIMユーザーであっても、半額+αの実質負担で最新iPhoneを購入することができるようになりました。

 

SIMロックの即日解除には、クレジットカードでの支払いが条件となっていますが、元々格安SIM各社の料金は本人名義のクレジットカード払いが原則ですので、格安SIM利用者にとっては、このルールは特に問題になりません。

メリットその3「査定条件外端末でも+2万円で下取り」

25回目以降に買換えをする場合に、旧端末が査定条件を満たさなかった場合でも、+2万円で下取りが可能というルールとなっています。

 

これを前述のiPhone 11やiPhone 11 Proに当てはめてみると

iPhone 11 Proの場合

本体価格12万7,200円で、本来の負担額は半額の6万3,600円です。
査定条件を満たさない場合には+2万円が必要となり、負担額は8万3,600円となります。
従って旧端末の下取り額は4万3,600円となります。

iPhone 11の場合

本体価格8万9,280円で、本来の負担額は半額の4万4,640円です。
査定条件を満たさない場合には+2万円が必要となり、負担額は6万4,640円となります。
従って旧端末の下取り額は2万4,640円となります。

 

故障や破損の程度にもよりますが、故障・破損機の再販価格はあまり値段が付かないため、査定基準外の端末であっても下取りは充分にお得だと言えるかもしれません。

 

ちなみに、旧端末回収の査定条件は以下の通りです(+2万円が発生)

  • 電源が入らない、スリープボタンが正常に動作しない場合
  • ガラス・筐体が破損している場合、筐体が変形している場合
  • 液晶表示が異常である場合、タッチパネルが動作不良の場合
  • 改造等でメーカー保証の対象外である場合
  • 端末が初期化されていない場合(ユーザー側で行う~忘れがちなので要注意)

 

さらに、以下の場合には回収不可となります。

  • 回収端末の製造番号(IMEI)が確認できない場合
  • 回収端末が査定基準を満たさない場合で、割賦の残債務が2万円以下の場合

(あんしん補償パック等に加入の場合には2,000円以下の場合)

 

トクするサポートのデメリットとは

ほとんど、デメリットと言える事はないのですが、あるとすれば「端末が手元に残らない」ことと、「次端末もSoftbankで購入しなければならないこと」です。

端末が手元に残らない

25か月目以降に、端末を回収する事を条件に48回分割支払いの残り24回分を免除する…という販売方法は、どちらかと言えば、「購入」ではなく「リース」に近く、単に利用料を支払っているに過ぎないという批判もありますが、旧端末のデータをバックアップし、そのバックアップから新端末にデータを移し終えたら旧端末は不要になるのだから、ほぼ半額に近い価格で高額なiPhoneが使えるのはメリットとお考えの方も多いと思います。

 

しかし、故障・破損時の修理・メンテナンスなど万が一の際に、予備機が手元にあれば、普段と変わらない通信手段を確保できるため、買い換え時に旧端末を手元に残すユーザーも少なくありません。

次端末もSoftbankで購入する事になる

25か月目以降の支払い免除を受けるためには、「買換え」(つまり次端末もSoftbankで購入)が条件となっているため、確かに実質支払額は圧縮できますが、ずっとSoftbankでの端末購入を続けなくてはなりません。

 

SIMロック解除も可能になったので、あまり大きなデメリットにならないのかもしれませんが、何事も拘束があるより無い方が良いと言う観点から見れば、これもある種の「縛り」という見方もできます。

トクするサポート まとめ

ここまで「トクするサポート」の内容や、端末購入時の具体的な金額を見てきましたが、「手元にiPhoneが残らない」という唯一のデメリットを除いて、利用者にとってメリットの多いプログラムだと思いました。

 

総務省によって、従来の回線契約+端末値引きの購入方法が禁止となった今、Apple StoreでのSIMフリー端末購入を含めても、現時点で最もiPhoneを購入しやすく、実質負担額も少ない方法ではないかと思います。

 

特に、Apple StoreのSIMフリー端末しか購入の選択肢がなかった格安SIMユーザーにとっては、101日かかっていたSIMロック解除が、条件付きながら即日実行できるようになった事も含め、非常に有難いプログラムだといえます。

 

ただ、特典を受けるためには、「買換え」が条件であり、次端末もSoftbankから購入しなければならないのは、ある意味で「縛り」だといえるのかもしれません。

 

筆者的には、購入先を固定化されるのはあまり歓迎ではありませんが、購入時の実質負担額を考えれば、端末購入先として充分に魅力的ですし、負担額も充分に割安だと感じました。
ずっとSoftbankからの端末購入が問題なければ、お勧めのプログラムではないでしょうか。

 

 

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