
【2021年】iPhone Xはいつまで使える?最新モデルとのスペック比較も
新しいiPhoneが発表されると思うのが「自分のiPhoneはいつまで使えるのか」ということです。iPhone Xユーザーの人は、そろそろそんなことを考えていませんか?
今回はiPhone Xがいつまで使えるのかという疑問にお答えします。また、iPhone 11やiPhone SE、iPhone 12とのスペック比較や、具体的にいつ頃まで使えるのかについても解説いたします。
最新のiPhoneを含め、現在発売中のiPhoneの比較は、下記の記事に詳細にまとめましたのでぜひこちらも参考にしてみてください。
2017年に発売されたiPhone Xはいつまで使えるの?
iPhone Xは、2017年11月3日にiPhone 8と同時に発売。ライバル他社が続々全画面モデルを発売する中、iPhone発売10周年を記念して発売されたモデルで、Apple初の全画面ディスプレイ搭載スマホでした。
iPhoneと言えば、本体下部にホームボタンを配した伝統的なデザインが好評でしたが、iPhoneとして初めてホームボタンを廃し全画面となり、顔認証による画面ロック解除機構を備えていました。
それでは、2017年に発売されたiPhone Xを「いつまで使えるのか」について、2つの視点から解説していきます。
ソフトウエアからの視点
まず、ソフトウエアについては、iPhoneは非常に長期間利用できる仕組みを持っています。
スマホが動作するためには「OS(オペレーティングシステム)」が必要で、iPhoneの場合は、Appleが開発する「iOS」がそれに当たります。
Appleは、毎年新しいiOSを発表し、翌年の新しいiOSリリースまでの期間に、細かなバージョンアップを何度も繰り返して、バグを取り除き必要な機能を盛り込みます。
例えば、現行iOSの最新バージョンは「14.7.1」です。
つまり、14.0でリリースされたiOSが、少なくとも「7回」アップデートされており、14.7になってからも小変更が「1」回行われたことを意味します。
こうして随時アップデートされる最新版「iOS」は、最新モデルばかりでなく、旧モデルに対してもAppleから直接配信する形で届けられるため、iPhoneは長期間、最新のiOSにアップデートし続けることが可能なのです。
言い換えると、iPhoneはiOSで変更できる部分については、いつでも最新機能を身につけ、最新セキュリティによって端末が守られる仕組みになっているため、長期間でも安心して利用できるのです。
現行のiOS14は、最も古い機種では2015年のiPhone 6sや、2016年の初代iPhone SEに対応していて、もちろんiPhone Xにも対応。
なお、Appleは、公式での発売を終了してから5年経過した製品を「ビンテージ製品」としています。ビンテージ製品になるとサポートがなくなり、部品も生産されなくなるため、故障した時に修理を受けようとしても「部品がないから無理」と言われる可能性も高くなります。
iPhone Xが公式で販売終了したのは2018年の9月。つまりiPhone Xがビンテージ製品になるのは2023年の9月になります。
ハードウエアからの視点
ハードウエアの観点からみると、年を追うごとに劣化は進みますし、最新モデルと比べると様々な面で劣る部分が出てくるのはやむを得ません。
例えば、iPhone 7のカメラは1つ、最新のiPhone 12では下位グレードのモデルでも3眼カメラに進化していますが、ソフトウエアのアップデートではカメラを1眼→3眼にすることはできないのです。
つまり、ハードウエアについての劣化や性能の見劣りについては改善のしようがなく、年々、機能不足・性能不足が進んでゆくことになります。
中でも、モデルの新旧で最も異なるのが「処理速度」です。
スマートフォンは「賢い電話機」ですが、毎年新モデルが発売されるごとに賢さが増し、様々な処理(動作)を短時間で実行できるようになってゆきます。
しかし、単眼カメラで撮影した写真でも充分満足している、日々の使用の中で処理が遅いと感じたことはない…ということであれば、特に新しい高性能・高機能モデルに買い替える必要はありません。
言い換えると、ハードウエアとして見た場合には、新しく発売されたモデルに搭載されたハードウエア由来の機能や性能が使いたくなったら買い替えれば良いのであって、特に新機能が必要なければ買換えの必要はないと言えます。
iPhone Xは買い替えるべき?新たに購入してもよい?
結論から言えば、今無理して買い替える必要は全くありません。
iPhoneは最新iOSにアップデート可能なためソフトウエアは常に最新の状態を維持できるため、ハードウエア面で機能不足・性能不足を感じていないなら買い替える必要はないのです。
肝心のiOSに関していえば、前述のとおりiPhone Xはまだ数年はアップデート対象であり続けるはずですので、少なくとも、iOSのアップデート対象に含まれている間は不必要な買換えをする必要はないと考えてよいでしょう。
ただし、今から新たにiPhone Xを購入するのはよく検討した方が良いでしょう。
確かに新しいiOSでもiPhone Xはまだアップデート対象になるはずですが、ハードウエアとしてはすでに新たに購入するほどの魅力があるとは言えません。
iPhone X の場合、国内正規版の新品モデルを購入できる店舗はありませんので、必然的に中古端末ということになりますが、球数はあまり多いとは言えません。
また価格で選ぶなら、全画面モデルならiPhone 11がかなり割安になっていますし、iPhone SEも元が割安な機種ですので購入しやすい価格になっており、今あえてiPhone Xを新たに購入する必要はないように思います。
iPhone Xスペック比較
iPhone Xと現行機種とではどれほどの違いがあるのか、下記は、iPhone Xと2019年以降発売の比較的新しいモデルとのスペックの比較です。
iPhone X | iPhone 11 | iPhone SE (第2世代) | iPhone 12 | |
---|---|---|---|---|
発売日 | 2017年11月3日 | 2019年9月20日 | 2020年4月24日 | 2020年10月23日 |
本体サイズ | 縦:143.6 mm 横:70.9 mm 厚さ:7.7 mm | 縦:150.9 mm 横:75.7 mm 厚さ:8.3 mm | 縦:138.4 mm 横:67.3 mm 厚さ:7.3 mm | 縦:146.7 mm 横:71.5 mm 厚さ:7.4 mm |
重量 | 174g | 194g | 148g | 162g |
ディスプレイ | 5.8インチ | 6.1インチ | 4.7インチ | 6.1インチ |
解像度 | 2,436 x 1,125 326ppi | 1,792 x 828 326ppi | 1,334 × 750 326ppi | 2,532 × 1,179 326ppi |
カメラ性能 | 7MP広角カメラ | 12MP広角カメラ | 12MP広角カメラ | デュアル12Mカメラ |
連続ビデオ再生時間 | 最大13時間 | 最大17時間 | 最大13時間 | 最大17時間 |
バッテリー容量 | 2,716mAh | 3,110mAh | 1,812mAh | 2,815mAh |
防水防塵 | IP67等級 | IP68等級 | IP67等級 | IP68等級 |
CPU | A11 Bionic | A13 Bionic | A13 Bionic | A14 Bionic |
生体認証 | Face ID | Face ID | Touch ID | Face ID |
通信規格 | 4G | 4G | 4G | 4G/5G |
2017年発売のiPhone Xですが、OLED(有機ELディスプレイ)を採用、解像度もiPhone 11を上回る2,436 x 1,125ピクセルを実現するなど、先進的なモデルであったことがわかります。
スマホの心臓部とも言えるCPUチップは、最新のA14Bioniはもちろん、iPhone 11/SEに搭載にA13 Bionicと比べても処理能力では叶いません。
高画質での動画視聴や大ファイルのオンラインゲームなどをプレイした場合の能力差は何ともし難いものがありますが、メールやSNS、WEB閲覧などの日常的な利用シーンでCPUの違いは体感することはないはずです。
前項で述べたように、ハードウエアでの差が気になる場合や、ハードウエア由来の機能を使いたい場合には、ソフトウエア(iOS)でその差は埋められませんので、端末の買換えを検討するしかありません。
逆に、ハード面に不足がなく機能不足を感じていないなら、最新iOSにアップデートすることで、ウイルス等への対策も含め、まだまだ安心して使用することができそうです。
劣化したバッテリーは早めの交換がおすすめ
iPhoneは充電池を内臓しており、このバッテリーに溜めた電気によって動作していますので、バッテリーが劣化してきたら、早めの交換をおすすめします。
バッテリーの劣化の状態とは
iPhone などスマホ各機種に採用されているリチウムイオン電池は、使用するにつれて劣化が進み、溜めておける充電容量が減少します。
iPhoneの「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」を見てください。
「最大容量」として「○○%」が表示されていると思いますが、これがバッテリーの劣化状態を表しています。
例えば、90%と表示されていれば、最初の100%の状態から10%分の容量を溜めておけなくなった(つまり全体量で当初の90%しか溜められない)という意味。
Appleでは、iPhoneバッテリーの寿命を充電サイクル(※)500回と考えており、500サイクルで容量目安として80%と想定しています。
iPhoneは、バッテリーの劣化が進み充電容量が減少するとiPhoneが求める電力を供給できなくなりますが、電力不足による不具合を引き起こさないよう強制的にiPhoneの電源を切る(シャットダウン)する機能をiOS11.3から導入しています。
iPhone Xは発売からすでに5年目を迎えており、バッテリーの劣化が進んでいると考えられますので早めのバッテリーの交換がおすすめです。
※充電サイクル:放電量の合計が100%になるごとに1回とカウントするバッテリー寿命の測り方。昨日60%、今日40%利用で合計100%で充電サイクル1回とカウントする。
どこでバッテリー交換をおこなえばいいのか
iPhoneのバッテリーをApple Storeで交換する場合、全国のApple Store実店舗への「持ち込み修理」と、宅配便による「配送修理」を選択することができます。
また、持ち込み修理はApple Storeだけでなく、Apple 正規サービスプロバイダーでもバッテリー交換が可能。ただし、持ち込み修理の場合はApple Store/正規サービスプロバイダーでも事前の予約が必要です(AppleサポートWEBで予約可能)。
バッテリー交換料金は、Apple Care+に加入している場合には無料、加入してない場合は8,140円の費用がかかります。
もう1つの選択肢として、正規ではないiPhone修理業者の利用があります。
修理業者の場合、料金は割安ですし、予約不要・当日作業完了とサービス的には魅力的なのですが、正規店以外でバッテリー交換した場合の症状が出ますので注意が必要。
Apple正規店で交換すると、バッテリー「最大容量」は100%と表示されますが、非正規店での作業を行うと「最大容量」が表示されなくなります。
代わりに「バッテリーに関する重要なメッセージ」が表示されるようになり、以下のメッセージが表示されます。
「このiPohneで正規のApple製バッテリーが使用されていることを確認できません。このバッテリーではバッテリーの状態の情報を利用できません。」
iPhoneは正常に動作するのですが、バッテリーの劣化を示す「最大容量」が表示されなくなるのです。日常の使用には支障ありませんが、バッテリーの劣化の状態を把握することができなくなります。
非正規店でのバッテリー交換は、この点だけ要注意です。
iPhone Xはまだまだ使える
お手持ちのiPhone Xを今後も使い続けることは充分可能ですし、ハード面で機能不足を感じていないなら、無理に買い替える必要はまったくありませんので、継続して利用してください。
ただし、iPhone Xを使い続けるのであれば、以下の2点を実行するようにしてください。
(1)常に最新の「iOS」にアップデートすること
iOSは、ソフトウエアで更新できる新たな機能を旧端末にももたらしてくれますが、ウイルス対策などの最新のセキュリティ機能にアップデートすることは、安全面を勘案しても非常時重要です。
(2)バッテリー交換を行うこと
iPhoneのバッテリーの寿命は充電500サイクルと言われており、使用開始から2~3年で500サイクルに達することが多いと言われていますので、発売からすでに5年目を迎えるiPhone Xはバッテリー交換を行うべきタイミングです。
バッテリーの劣化は、充電までの時間が短くなるだけでなく、様々な不具合を引き起こす原因となりますので、バッテリーの交換を強くおすすめします。
これら2点を実行することで、日常の使用の範囲であればあと1~2年は充分活躍してくれるはずです。