
【レビュー】OPPO Reno Aはコスパの非常に高い端末でおすすめ!
2019年10月にOPPOが発売した「Reno A」は、抜群のコスパで人気を集めています。
チップセットはミドルレンジ上位のモデルに搭載される「Snapdragon 710」。メモリ(RAM)、ストレージ(ROM)も6GB、64GBと大容量で、おサイフケータイなどにも対応しながら価格はなんと3万円後半です。
しかも、楽天モバイル限定モデルなら、ストレージは128GBで、価格もほぼ同じ。
DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)にも対応しており、SIMフリースマホの中で頭1つ抜けたコスパを実現しています。このReno Aを実際に借りて、2週間ほど試用してみることができました。ここでは、その使用感を中心にお伝えしていきたいと思います。

OPPO Reno Aはパフォーマンスの高い端末
まず特筆しておきたいのが、この端末のパフォーマンスの高さです。
ミドルレンジモデルでは、チップセットにクアルコムのSnapdragon 600シリーズや400シリーズを採用しているのが一般的ですが、Reno Aは、これより一段性能の高い、Snapdragon 710を搭載しています。
メモリが6GBと、ハイエンドモデル並みに大容量なのもポイントです。数値を羅列しても少々分かりづらいかもしれませんが、操作感が非常によく、スクロールなどの引っかかりは一切ありません。

スムーズという点では、アプリの切り替えも素早く行えます。
メモリが6GBと大容量のため、バックグラウンドで多くのアプリを動かせるのがメリット。
キーボードの表示がワンテンポ遅れたり、ブラウザでサイトを表示させる際の処理で時間がかかったりといったこともありません。ミドルレンジモデルにありがちな不満を、しっかり解消したモデルと言えるでしょう。

ベンチマークアプリでチップセットの性能を測定してみましたが、こちらでも高い結果を示していました。
ベンチマークアプリ「AnTuTu Benchmark」でのスコアは、約19万点。40万点を超える19年のハイエンドモデルと比べると一段低いスコアですが、2世代前のハイエンドモデルとは肩を並べるレベル。
一般的なミドルレンジモデルと比べても、高い数値をたたき出しています。

パフォーマンスを要求される3Dグラフィックスを使ったゲームをいくつかプレイしてみましたが、そちらの動作もスムーズ。
グラフィックスの仕様をスペックに合わせて変更できるゲームのいくつかは、最高画質で動作しました。
また、Reno Aには「ゲームスペース」という機能があり、これを設定しておくと、より動作をスムーズにすることができるほか、ゲームプレイ中に専用のツールバーを呼び出せます。
有機EL採用で表示品質も高いディスプレイ
ハイエンドモデル並みという点では、ディスプレイや指紋センサーにも言及しておいた方がいいでしょう。
ディスプレイは有機ELを採用しており、黒が締まって見えるため、映像がクッキリとした印象になります。コントラスト比が高いのも、有機ELの特徴で、動画を見るのにも適しています。
ミドルレンジモデルでは液晶を採用するモデルが多い中、評価ができるポイントと言えます。

残念ながら解像度は2340×1080ドットのフルHD相当で、QHDを採用するハイエンドモデルにはかないませんが、スマホ単体で見るぶんにはこれでも十分なクオリティ。
VRゴーグルを使うなどして、スマホと目の距離を近づけない限り、肉眼ではドットを認識することができません。解像度を上げれば、数値上はハイスペックに見えますが、実利用環境を考えると出番は少な目。
こうしたバランスをしっかり取っているのも、Reno Aの魅力です。
有機ELを搭載しているため、ディスプレイ消灯時に低電力で時間などの情報を表示させることもできます。スマホを時計代わりに使っている人には、うれしい機能。
画面のロックを解除する必要なく、日時やバッテリー残量が分かります。ただし、省電力ではあるものの、この機能をオンにしていると、ややバッテリーの消費量は上がります。
利便性と省電力性がトレードオフになっているわけですが、どちらを優先するかで設定を変更すればいいでしょう。

また、このディスプレイには、指紋センサーも組み込まれています。
ディスプレイに直接指を当てると画面のロックを解除できるのがメリット。
結果として、背面や画面下のベゼルに指紋センサーを搭載する必要がなくなり、デザインもすっきりとした印象になります。
本体に指紋センサーを搭載した端末とは異なり、手探りで指を当てる場所に指を置くことはできませんが、すぐに慣れました。
ディスプレイ内指紋センサーは、ハイエンドモデルで一般的になりつつある機能ですが、この価格帯のミドルレンジスマホに搭載されているのはお得感があります。

カメラは及第点、おサイフケータイや防水仕様も便利
背面には2つのカメラを搭載しています。
1つは1600万画素のメインカメラ、もう1つは深度を測定するための200万画素サブカメラです。
残念ながら、ハイエンドモデルのように、広角撮影や望遠撮影には対応していませんが、画質はまずまずの高さ。
AIが被写体を認識して、最適な設定に自動で変更する機能も搭載されています。
以下は、Reno Aで実際に撮った写真。料理モードになり、タマゴの黄色い色味がビビッドに出ていることが分かります。


深度測定用のカメラを搭載しているため、ポートレートモードも比較的優秀。
前景と背景をしっかり見分けて、境界線の処理の仕方も上手です。
超広角撮影や望遠撮影などに対応している端末と比較すると、カメラにはややインパクトが足りない印象もありますが、仕上がりに関しては満足度が高いと言えるでしょう。
先に挙げたディスプレイの解像度と同じで、カメラでも、本当に必要な機能だけを厳選したと言えるかもしれません。

その意味では、おサイフケータイに対応しているのも、機能の取捨選択が上手いと言えます。
SIMフリースマホでは、シャープや富士通などの国内メーカー製モデルがおサイフケータイに対応している一方で、海外メーカーの端末では、選択肢が少なめ。
コスパが高く選びたいと思っても、おサイフケータイがないため二の足を踏んでしまうこともあります。
Reno Aは、海外メーカ―製ならがきちんとおサイフケータイに対応しており、モバイルSuicaやiD、楽天Edyなどの各種サービスを利用できます。
日本市場向けの機能としては、おサイフケータイだけでなく、防水に対応しているのもうれしいポイントと言えるでしょう。

細かな点としては、最近の端末では省かれがちな3.5mmのイヤホンジャックを搭載しているのも、評価できるところ。
Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンが増えているため、人によっては不要かもしれませんが、有線のイヤホンを挿すだけでサッと音楽を聞ける手軽さも捨てがたいものがあります。
このように見ていくと、Reno Aは評判通り、コスパの非常に高い端末であることが分かります。ミドルレンジモデルを検討している人には、ぜひオススメしたい1台です。
