
WiMAX 5Gとは?WiMAX2+との違いや注意点についても徹底解説!
2021年4月よりWiMAXの新サービス「WiMAX 5G」がサービスを開始しました。
次世代通信「5G」を利用した下り最大2.7Gbpsという高速通信に加え、WiMAX2+から容量制限も緩和され、使い勝手の良さも向上しています。ただ、5G通信自体が最近始まったばかりのサービスなので、
「既存のWiMAX2+と比べてどのような違いがあるのか」
「WiMAX 5Gを使う上での注意点や気を付けるべき点は何か」
といった疑問を持つ方も多いでしょう。
そこで本記事ではWiMAX 5Gのサービス内容やWiMAX 2+との違い、注意点、さらにおすすめのプロバイダについて徹底解説します。
おすすめプロバイダを知りたい方は下部まで↓読み飛ばしてください。
※記事内の価格は2021年8月現在のものです。
WiMAX 5Gとは?WiMAX 2+とどう違うの?
WiMAX 5Gは次世代通信規格「5G」に対応した新しいプランで、従来のWiMAX 2+/au 4G LTE回線に加えて、auの5G回線を利用した通信ができます。
WiMAX 5GとWiMAX2+との大きな違いは以下の4つ。まずは、こちらを詳しく解説していきます。
- 下り最速で2.7Gbpsの速度に
- 利用する際は5G対応ルーターが必要
- 3日間の容量制限が10GB→15GBに
- au回線(プラスエリアモード)の容量制限も緩和
下り最大2.7Gbpsの光回線並みの速度に!
WiMAX 5GとWiMAX2+の最大の違いは通信速度。数字を見れば一目瞭然です。
下り | 上り | |
---|---|---|
WiMAX2+ | 最大440Mbps | 最大75Mbps |
WiMAX 5G | 最大2.7Gbps | 最大183Mbps |
下りの最大通信速度がWiMAX2+は440Mbpsなのに対して、WiMAX 5Gは2.7Gbps。WiMAX2+の約6倍にあたる高速通信を実現しています。
WiMAX2+でも十分高速ですが、WiMAX 5Gはそれを大きく上回る光回線並みの速度です!
利用する際は5G対応ルーターが必要
WiMAX 5Gを利用するためには5G対応の専用端末を用意する必要があります。
2021年8月現在、WiMAX 5Gに対応しているルーターは「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」と「Speed Wi-Fi HOME 5G L11」の2つです。
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi
出典:UQ WiMAX
Galaxy 5G Mobile Wi-Fiのスペックは以下の通り。
本体サイズ | 約W147×H76×D10.9mm |
---|---|
重量 | 約203g |
ディスプレイ | 約5.3インチ |
最大通信速度 | 下り:2.2Gbps/上り:183Mbps |
バッテリー容量 | 5,000mAh |
バッテリー使用時間 | 連続通信時間:約1,000分(初期設定時) 連続待受時間:約790時間(初期設定時) |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/n/ac(5GHz) IEEE802.11b/g/n(2.4GHz) |
モバイルWiFiルーターながら5.3インチの大画面を搭載し、時計やカレンダーなども表示可能で、スタンドがついているので、自立させて卓上カレンダーのようにも使えます。
さらにバッテリー容量は5,000mAhと大容量!
バッテリー切れを気にせず、思う存分使えます。
WiMAX2+/au 4G LTEに加えてauの5G通信に対応しており、最大2.2Gbpsという低遅延な光回線にも負けない高速通信を実現しているわけですね。
Speed Wi-Fi HOME 5G L11
出典:UQ WiMAX
Speed Wi-Fi HOME 5G L11のスペックは以下の通りです。
本体サイズ | 約W70×H182×D124mm |
---|---|
重量 | 約599g |
最大通信速度 | 下り:2.7Gbps/上り:183Mbps |
電源 | ACアダプタ(バッテリー非搭載) |
有線LAN規格 | 1000BASE-T(ギガビット対応)/100BASE-TX/10BASE-T/2ポート |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz) |
据え置き型でバッテリーを搭載していないため、持ち運びはできません。
その代わりに通信品質は良好で、最大通信速度はなんと2.7Gbps!
Galaxy 5G Mobile Wi-Fiも上回っています。
Wi-Fiの最新規格「Wi-Fi6(IEEE802.11ax)」に対応し、無線LANでも最大1,201Mbpsという超高速通信を実現。有線接続もできるので、デスクトップパソコンや据え置きゲーム機などでインターネットを楽しみたい人におすすめです。
3日間の容量制限が10GB→15GBに
WiMAX 5GとWiMAX2+では3日間の容量制限にも違いがあります。
- WiMAX2+:3日間で10GB以上
- WiMAX 5G:3日間で15GB以上
WiMAX2+では3日間で10GB以上のデータ通信を利用すると、翌日の混雑時に通信速度が1Mbpsに制限されますが、WiMAX 5Gの場合、この制限が3日間で10GBから15GBに緩和されました。
動画視聴などで短期間にデータ通信をたくさん使う人にはとっては、かなり嬉しい容量制限の緩和。これにより今まで以上に余裕を持ってインターネットを楽しめます。
データ通信量の目安は下記を参考にしてください。
10GB | 15GB | |
---|---|---|
Webサイト閲覧 | 約25,000ページ | 約37,500ページ |
LINEの音声通話 | 約550時間 | 約830時間 |
動画視聴(標準画質) | 約47時間 | 約71時間 |
動画視聴(高画質) | 約13時間 | 約20時間 |
音楽ストリーミングサービス | 約2,000曲 | 約3,000曲 |
au回線(プラスエリアモード)の容量制限も緩和
WiMAX 5Gではau回線を利用する「プラスエリアモード」の容量制限も緩和されています。プラスエリアモードの容量制限の内容をWiMAX 5GとWiMAX2+で比較してみました。
プラスエリアモードでの容量 | 制限対象 | |
---|---|---|
WiMAX2+ | 月7GBまで | WiMAX2+、au回線 |
WiMAX 5G | 月15GBまで | au回線のみ |
WiMAX2+は月7GB以上の利用で制限がかかりますが、WiMAX 5Gなら2倍以上の月15GBまでに緩和。
また、WiMAX2+ではプラスエリアモードで制限がかかると通常のWiMAX2+も通信速度が制限されますが、WiMAX 5Gの場合、プラスエリアモードの速度制限対象はauの4G LTE/5G回線のみ。
プラスエリアモードの速度制限にかかっても、WiMAX2+は通常通り利用できるので、WiMAX2+よりも気軽にau回線を使えますよ。
WiMAX 5Gの注意点
WiMAX2+より優れた点が多いWiMAX 5Gですが、次のような注意点もあります。
- 月額費用が高い
- 端末代金が高い
- 使えるエリアが限定的
月額費用が高い
WiMAX 5GはWiMAX2+と比べると月額料金が高額。
月額料金はプロバイダによって異なりますが、例としてUQ WiMAXにおけるWiMAX 5GとWiMAX2+の月額料金を比較してみました。
自動更新あり | 自動更新なし | |
---|---|---|
WiMAX2+ | 4,268円 | 4,455円 |
WiMAX 5G | 4,818円 | 5,005円 |
WiMAX 5Gの月額料金はWiMAX2+より550円高く設定されていて、2年間利用すると13,200円の差が出てきます。
WiMAX2+でも通信速度は十分速く、よほどのヘビーユーザーでなければ容量制限もかかりません。通信速度はそこそこで良いのでなるべく安く使いたい、という人はWiMAX2+でも十分でしょう。
端末代金が高い
WiMAX2+と比べると、WiMAX 5Gは端末代も高くなります。
専用端末であるGalaxy 5G Mobile Wi-FiとSpeed Wi-Fi HOME 5G L11の端末代は21,780円となっており、WiMAX2+向けのルーターと比べるとかなり高め。
ただ、端末代が無料のプロバイダもあるので、それを選べば端末代の高さは気にしなくても良いでしょう。
使えるエリアが限定的
徐々に広がってきているとはいえ、5G回線を使えるエリアはまだまだ限定的。
2021年8月現在は関東圏や関西圏の大都市など、ごく一部でしか使えません。現在の4G回線のように全国で5G回線を使えるのは数年先になるでしょう。
5G回線対応エリア外の場合、WiMAX 5Gを契約してもWiMAX2+と同じ4G回線しか利用できないので、容量制限が緩和されるとは言え、WiMAX 5Gの料金を支払うのにWiMAX2+とほぼ同じサービス内容なのは少しもったいないですね。
まだWiMAX 2+で十分という方は、おすすめWiMAXプロバイダ10社比較も参考にしてください。
WiMAX 5Gを契約できるプロバイダは?料金比較
WiMAXは回線提供元のUQコミュニケーションズのほか、様々なプロバイダがサービスを提供しています。
WiMAXはどのプロバイダで契約しても通信速度やサービスエリアなどは全く同じです。そのため、基本的には料金が安いプロバイダを選ぶことをおすすめします。
2021年8月現在、主要なプロバイダのうちWiMAX 5Gを契約できるのは以下の4つ。
- BIGLOBE WiMAX
- Broad WiMAX
- UQ WiMAX
- カシモWiMAX
月額料金やキャンペーンなどの比較は以下のとおりです。
プロバイダ | 月額料金 | 端末代 | キャンペーン |
---|---|---|---|
初月:無料 2~25ヶ月目:4,378円 26ヶ月目以降:4,928円 | 21,912円 | 月額料金が24ヶ月間550円割引 10,000円キャッシュバック | |
Broad WiMAX | 25ヶ月間:4,763円 26ヶ月目以降:5313円 | 0円 | 月額料金が25ヶ月間550円割引 5,000円キャッシュバック 端末代が0円 |
25ヶ月間:4,268円 26ヶ月目以降:4,818円 | 21,780円 | 月額料金が25ヶ月間550円割引 | |
カシモWiMAX | 初月:0円 1ヶ月目:4,500円 2ヶ月目以降:4,750円 | 0円(3年以上の利用が条件) | 初月の月額料金が0円 2ヶ月目の月額料金が4,500円 端末代が0円 |
WiMAX 5Gを最もお得に契約できるプロバイダはカシモWiMAX
現在WiMAX 5Gを最もお得に契約できるプロバイダは「カシモWiMAX」です。
月額料金だけを見るとUQ WiMAXが安く見えますが、UQ WiMAXの場合は21,780円の端末代がかかります。
カシモWiMAXなら3年以上の利用が条件ですが、端末代が無料になることで3年間トータルで見た総支払金額で一番安くなります。21,780円の端末代が無くなるのはかなり大きい差になるでしょう。
また、他のWiMAX 5Gサービスは長く使うと月額料金が高くなりますが、カシモWiMAXなら2ヶ月目以降は月額料金が変わりません。
先述のとおり、WiMAXはどのプロバイダで契約しても通信速度やサービスエリアなどは全く同じ。あまり聞き慣れないプロバイダではありますが、カシモは繋がりにくいなんてことはありません。
「初月月額費」「端末代」「送料」無料+大幅割引あり!カシモWiMAX
WiMAX 5Gまとめ
以上、WiMAX 5Gの概要とWiMAX 2+との違い、注意点について解説しました。WiMAX 5Gは下り最大2.7Gbpsという通信速度と容量制限が大幅に緩和されているが魅力ですね。
注意点としては月額料金・端末代が高いこと、対応エリアが狭いことが挙げられます。とくに対応エリアはまだまだ狭く、大多数の人はWiMAX 5Gのメリットを享受できないかもしれません。
ただ、対応エリアにお住まいの方は契約を検討するのもアリだと思います。
まだWiMAX 2+で十分という方は、おすすめWiMAXプロバイダ10社比較も参考にしてください。