「魔法のようなワイヤレス」として発売されたAppleのワイヤレスイヤホンAirPods。第2世代になり、つけ心地も操作感も音質も、さらに魔法に近づきました。
シンプルにすごいことをする、これを魔法と言わずになんと呼べばよいのでしょうか。
【AirPodsとは?】メリットだらけのAirPodsの特徴

AirPodsとは2016年に発売されたAppleの純正ワイヤレスイヤホンです。
2019年3月からはAirPods第2世代が発売されています。AppleらしいシンプルなデザインとiPhoneとの親和性の高さは、他のワイヤレスイヤホンの追随を許しません。
使い方は簡単
近年ワイヤレスイヤホン市場はかなりの盛り上がりを見せています。有線に比べると音質は低下しますが、ケーブルがない便利さと快適さは多くの人に受け入れられています。
しかしワイヤレスで楽しむためには、Bluetoothの接続(ペアリング)が必要になります。
接続の手順自体は難しいことはないのですが、手順通りに行ってもトラブルが起こりがちであることも事実です。
設定からBluetoothを開いて機器を選んで……と、どうにか接続しても、いつの間にかペアリングが切れていたり、突然うまく接続ができなくなったりということもあります。
AirPodsであれば、そんなストレスとは無縁です。
AirPodsの充電ケースを開けて、iPhoneをワンタップすればすぐに接続が完了します。
これだけ素早くシンプルにペアリングができるワイヤレスイヤホンは、他にはありません。本当に「魔法のよう」に接続でき、すぐにワイヤレスで音楽を楽しむことができるのです。
通話も可能
AirPodsは単に音楽を聴くだけの機器ではありません。
通話に関する機能も優れています。
例えば、カバンの中にiPhoneを入れてAirPodsで音楽を楽しんでいる時に着信が来ても、いちいちiPhoneを取り出す必要はありません。AirPodsが着信が来たことを教えてくれます。
電話を取るには、左右どちらかのイヤホンをトントンと2回タップすればOKです。もちろんAirPodsにはマイクが内蔵されているので、そのまま快適なハンズフリー通話ができます。
また、誰からの着信なのかもSiriが教えてくれるので安心して着信を取ることができるのも優れた点でしょう。(※アドレス帳に登録した番号に限る)
通話を終える時も、iPhoneを取り出す必要はなく着信時と同じようにイヤホンを2回タップすれば電話を切ることができます。「通話にはダブルタップ」とだけ覚えておけばいいわけです。
つまりAirPodsは、音楽を楽しむだけではなくBluetoothのヘッドセットのような使い方もできるわけですが、タップに対応したシンプルな操作性が従来のヘッドセットと大きく異る点と言えるでしょう。
Siriで操作
AirPodsが他のワイヤレスイヤホンと最も大きく異なっているところは、Siriが使えるという点でしょう。
他のワイヤレスイヤホンでもアシスタント機能が使えるものはあります。ですがその多くが、Googleアシスタントであるというのが実状です。
しかしAirPodsは違います。Siriが使えることによって、以下のことがハンズフリーで行えるようになっています。
- 通話を開始する
- ナビゲーションを開始する
- タスクやスケジュールの確認
- メッセージの読み上げ
- 音楽に関する操作(再生・一時停止・スキップ・音量調節など)
- アプリの起動
ここに上げたのは、Siriの機能のほんの一部です。
「Hey Siri」と話しかけるか、イヤホンをダブルタップすればSiriが呼び出され、通話したければその状態でSiriに「○○さんに電話して」と頼めばOK。作業中にタイマーをかけたいならば、それもSiriに頼めます。
他のワイヤレスイヤホンでもSiriを使用できる商品はあります。
しかし「Hey Siri」という呼びかけを使用できるのはAirPodsだけの特権です。
ボタンを押す必要がないので、両手が使えない時でもAirPodsならばさまざまな機能を活用できます。
またAirPodsの弱点と言われていた音質や音圧も、第2世代で飛躍的にアップしたので、音楽はもちろんSiriとのやりとりもクリアで聞きやすくなっています。
充電も長持ち
ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に重要なポイントの1つ、それはバッテリーです。
有線イヤホンとは異なり、イヤホン自体も電池で動いているため、電池切れの状態ではどんなに高機能なイヤホンでも使うことはできません。
AirPodsは、フルに充電してある状態で5時間の再生が可能です。5時間使えるならば日常的な使用であれば問題はなさそうです。
旅行などで更に長時間使用する場合は、充電ケースに入れて充電することで、また使用することができます。
充電ケースというのは、AirPodsが収納されているケースのことです。あのケースはイヤホンを入れるだけのものではなく、充電もしてくれる魔法の箱なのです。
バッテリー残量が少なくなってきたら、ケースに入れるだけで簡単に充電が開始されます。
また、充電ケースからAirPodsへの充電はかなりの高速充電が可能で、15分で3時間再生が可能なバッテリー量を取り戻します。
つまり30分も入れておけばすぐにAirPodsがフル充電できると考えていいでしょう。ケースからの充電は、使い方にもよりますがおおよそ4〜5回は行えるようになっています。
初期設定も簡単(AirPodsとiPhoneのペアリング※Bluetooth接続)
冒頭でもご紹介した通り、AirPodsとiPhoneのペアリング(Bluetooth接続)は実に簡単にできます。
ここではもう少しだけ詳しく、iPhoneとiPadへのペアリング方法をご説明しましょう。2つとも操作方法は同じです。
- まず、Bluetoothがオンになっているかを確認しましょう。オフの場合は「設定」からBluetoothをオンにします
- iPhone/iPadとAirPodsを近づけて、AirPodsのケースを開けます
- iPhone/iPadの画面にAirPodsの接続画面が出るので「接続」をタップ
- 接続が完了すると「完了」ボタンが出るのでタップ
うまく接続できれば、画面上部のBluetoothアイコンがヘッドホンのアイコンになっています。
接続がうまく行かない場合は、iOSのバージョンがiOS12.2以降になっているかを確認して下さい。
初期設定も簡単(AirPodsの操作方法を設定)
AirPodsの設定は、iPhoneから簡単に行なえます。
AirPodsケースの蓋を開け、iPhoneの「設定」から「Bluetooth」を選びます。
AirPods(初期は「〇〇(名前)のAirPods」)の脇にあるをタップします。
ここで出てくる画面がAirPodsの設定画面です。
- 名前:AirPodsの名前を変更できる
- 左/右:ダブルタップ時の動作を変更。左右別の動作を割り当て可能
- 自動耳検出:オン・オフの切り替え
- マイク:自動・右・左の切り替え
自動耳検出とは、AirPodsを耳に入れた時・外した時を自動で感知し、音楽や音声の再生・停止をする機能です。
この機能がオンの時、片耳のイヤホンを外すと音楽や音声は一時停止されます。イヤホンを戻すと再生されます。両耳を外した際には、音楽再生は完全に停止します。
マイクの設定は、自動にしておくと使用しているイヤホンのマイクが有効になります。
右だけを使用し、左を外している時は右のマイクは入っていて、左のマイクは切れます。左右どちらかを設定すると、設定した方のマイクだけが常にオンになります。マイクを右で固定すると左側ではいかなる状況でもマイクは使用できません。
【AirPodsの値段】AirPodsは買い?
2019年12月時点では、AppleストアではAirPodsは2種類の取り扱いがあります。
まず1つ目が「AirPods with Wireless Charging Case」で値段は2万2800円
そして2つ目は「AirPods with Charging Case」で値段は1万7800円
この2つ、値段の差は5000円ですが、違うのはワイヤレス充電に対応しているか否かということです。
値段が高い方は、充電マットの上にポンと置けば充電ができます。もちろんLightningコネクタのケーブルを使っての充電にも対応しています。
5000円安いモデルは、ケーブルを使っての充電のみの対応でワイヤレス充電はできません。
ちなみにワイヤレス充電に対応するケース(Wireless Charging Case for AirPods)のみの販売もありますが、値段は8800円になっています。
つまり後から「やっぱりワイヤレス充電できるケースが欲しい」となると、3300円も損をしてしまいます。
ワイヤレス充電器を持っている方や、これから導入する方は2万2800円の製品のほうがおすすめです。
【AirPodsの紛失】AirPodsなら紛失して捜索可能!
ワイヤレスイヤホンは、そのコンパクトさが1つの売りですが、だからこそ紛失のリスクも高いものです。AirPodsは決して安いものではありません。
なくなってしまったらショックでしょう。しかしそんな時こそAirPodsの真骨頂です。
AirPodsは「iPhoneを探す」から捜索することができます。
iPhoneから捜索する場合は「iPhoneを探す」アプリを立ち上げ、IDとパスワードを入力すれば地図や、手持ちのデバイスが表示されるので、AirPodsの状態を確認しましょう。
注意したい点として、この機能はAirPodsの電源が切れていたり通信の範囲外にあると使用できないこと、片方だけをなくした際に、手持ちのもう片方を接続してしまうと位置情報が上書きされてしまうことなどがあります。
少々欠点もありますが、iPhoneから探すことのできるワイヤレスイヤホンはAirPodsだけです。それだけでもかなり便利な機能だと言えます。